デザイナーの「原体験」は、「行動指針」になる。

デザイナーの「原体験」は、「行動指針」になる。
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お金や仕事を抜きに。「ただ、夢中になれた」ことは?


なにが仕事として、自分にあうか? これは、「原体験」を振り返ると見つけやすい。


* この記事は、現在、絶賛発売中『デザイナーのスキルアップ大全(以下、本書)』の「第0章:扉ストーリー」の“ノーカット版”です。本書の詳細は、このnoteの最後に記載しています。

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私が小学生の時。勉強ができず、運動もできず、クラスの人気者ではない。親は離婚し、転入した学校では軽いイジメを受けていた。なにも楽しくない毎日。そんな中でも唯一、楽しいと思える時間があった。

「図画工作」の時間だ。

魚の群れの絵を描く。背景は青緑色。絵の上から蝋を塗り、黒く塗って、蝋をところどころ削る。すると、黒色の蝋の流れが、水の流れに見える。そんな課題に応えた作品だったと思う。

この作品が学校内に掲示される、という評価をもらった。周りから見れば、小さいかもしれないけど、「生きる道」をあたえてくれた。

これが「ものづくり」に対する原体験。当時は、「これを仕事にする」「これでお金を稼ぐ」なんて気持ちは毛頭なく。

「ただ、夢中になれること」を見つけたことが喜び、というより、救いだった。



偏り、尖った思想。だが、これでいい。


時は飛んで、専門学校に入る。

義務教育や親の指示とは異なる、はじめて、「自分で選んだ道」。「自分から、本格的に学びたい」と感じたのは、人生で初めてだった。だからこそ、課題制作にも力が入る。

授業中、ワイワイおしゃべりをしながら、課題制作をやっている男女を横目に。私は1人、もくもくとデザインとむきあう。

“しゃべりながら”なんかで、いいデザインができるわけない。20歳。偏り、尖った思想。耳にさしているのは、音の出ていないiPod。音楽を聴いている風をよそおい、会話にまざれない自分をごまかしていた。

だが、これでいい。

真剣にデザイン(ものづくり)に向き合っていると、どこか小馬鹿にされる風潮がある。あれ、なんなんでしょうね?

自分にとっては、唯一の救いの道。それを“小馬鹿”にされるってことは、“生きることを否定”される気持ちになるわけです。許せない。

その念を力に変えて、専門学校の日々を過ごしていた。



「原体験」は、「今の行動指針」につながる。


……と、まぁ、そんなこんなで、「アトオシとデザイン」という、「めんどくさい人間」ができたわけである。あぁ、めんどくさい!

ただね。私のクライアントを振り返ってみると、「原体験」で似たような経験をしている人が多いと感じる。

悔しい。苦しい。でも、「これだけは夢中になれた」。だから、今までやってこれた。

だからこそ、これをビジネスにしたい。このブランドを成功させたい。それには、デザインが必要だ。だから、依頼をしよう。

 もうね。もちろん、最高の提案をしたい! と心から思う。

「原体験」は、「今の行動指針」につながる。「原体験」は、時代や環境によって、左右される。子供時代であれば、自分で選ぶこともできない。

 でも、そんな「原体験」で夢中になれたこと、その感覚を共有できる人。そんな人どおしがデザインをとおして会話をしたり、仕事ができたら。

もうお金うんぬんの話じゃなくて、「今まで、生きててよかった」「生きる理由をくれてありがとう」。純粋にそう思うのだ。



あなたの人生だからこそ。代替できない、やる意味とは。

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そもそも、なぜデザイン仕事をするか、を考える時。子供時代でも、学生時代でも。「原体験」を振り返る。

そこで、「お金や仕事を抜きに、夢中になれたこと」を書き出す。

すると、「あなたの人生だからこそ、代替できない、やる意味」。そのヒントが見つかるはずだ。

 決して、“人と比べて、特別な経験をしている”必要はない。1人1人、オリジナルの「原体験」という文脈があり、「今の状態」がある。

なんとなく生きてきた人、人生の言語化をしてこなかった人こそ。いま一度、振り返って。

あなたの記憶に強く残る、「原体験」を掘り下げてほしい。

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どうぞ、よろしくお願いいたします!!

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この記事を書いた人

アトオシとデザインのアバター アトオシとデザイン グラフィックデザイナー

グッドデザイン賞。アマゾン1位。アドビの先生。吉本興業チャンネル出演。YouTube登録者2万人ごえ。プロ歴20年。

「目的を形にする、ロゴデザインとブランディング」というコンセプトにて、グラフィックデザイン仕事をおこなう。

また、「“デザイナーではない人”にデザインを伝える」コンテンツを日々発信している。著書「[新版] デザイナーになる! MdN」など。

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