デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。必ず、聞くべきこと。質問。ゴールのヒント。

デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。必ず、聞くべきこと。ゴールのヒント。質問内容。

この記事を書いた人:
グラフィックデザイナー
アトオシとデザイン

  • グッドデザイン賞受賞
  • アマゾン1位
  • アドビの先生
  • 吉本興業チャンネル出演
  • YouTube登録者2万人ごえ
  • プロ歴20年
アトオシとデザイン、プロフィールと実績
▲ アトオシとデザイン、プロフィールと実績
目次

この記事で、習得できること

この記事を読むと、デザイン仕事の「ヒアリング・打ち合わせ」にて、「聞くべき内容・理由」を習得できます。



▲ この動画を見ると、より深く、「デザイン仕事のヒアリング・聞くべき内容」を習得できます◎


いいデザインをつくる、手順のおさらい



まず、私、アトオシが、“プロのデザイナー”として、「グラフィックデザイン仕事で、実際に行っている手順」を紹介します。

…この記事では、「01. ヒアリング」にて、具体的に何を聞くべきか、教えます。




デザインのヒアリング、何を聞くべきか

デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。イメージ。



初回の打合せ。ヒアリング。クライアントさんに、“聞くべき”こと。汲み取ること。

しっかりとできれば、“とても良い、デザインのスタート”を切れます。例えるなら、病院の“初診”、お医者さんの“問診”です。

それでは、“何を聞くべき”でしょうか?

確認内容は、大きく2つ。デザインの「概要」と「方向性」です。


A. デザインの「概要」

ヒアリングで聞くべき内容。1つ目のセットは、デザインの「概要」です。

「概要」とは、“クライアントさんの情報”や“お店の目的・目標”など。

そもそも、「何のために、デザインをつくるか? 依頼されるか?」を理解するための内容です。

“カフェのロゴデザイン”を依頼された場合、私は、以下「概要」を初回打ち合わせにて、確認します。

  • 01. 何をつくりたいですか? 例. ロゴ
  • 02. なぜ、つくりたいのですか? 例. 新規集客のため
  • 03. 納品希望のスケジュールは? 例. オープンの30日前
  • 04. なぜ、カフェを立ち上げるのですか? 例.お店をつくる背景
  • 05. カフェが目指す、目標は何ですか? 例. 月売上○円などの目標

…これらを確認することで、「デザインをつくる目的・ゴール」を意識できます。

次に、デザインの「方向性」を聞きます。


B. デザインの「方向性」

デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。方向性。聞くべき質問。
デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。方向性。クライアントからの回答例。



ヒアリングで聞くべき内容。2つ目のセットは、デザインの「方向性」です。

「方向性」とは、「デザインの“具体的な表現”をどうすべきか?」の確認内容です。

“チラシデザイン”であれば、“世界観・雰囲気、レイアウト・フォント・配色”などの方向性。

“ロゴデザイン”であれば、“独自性・構成、シンボルマーク・ロゴタイプ・配色”などの方向性。

“カフェのロゴデザイン”を依頼された場合、私は、以下「方向性」を初回打ち合わせにて、確認します。

  • 01. カフェの「圧倒的特長」は何ですか?
  • 02. ロゴを見た「印象」は、どう感じてほしいですか?
  • 03. 「既存ロゴ」の中で、“方向性”が近いデザインはどれですか?

…各内容を詳しく説明します。

(*“ロゴデザインの考え方つくる手順”を、詳しく知りたい人は、コチラの記事をお読みください)


01. お店・会社・ブランドの「圧倒的特長」は何ですか

「圧倒的特長」とは、その店の「想い・オリジナリティ」。または、「強み・売り」のことです。(回答例. スタッフの笑顔、コーヒー豆のこだわり)

良いデザインとは、「想い・オリジナリティ」「強み・売り」を具現化することでもあります。

ですので、この質問をして、ズバッ! と特長が出てこない場合、よりよいデザインづくりが難しいため、デザイン依頼を受けないこともあります。

しかし、多くの場合、“デザインを依頼される”時点で、「自分らしい、いい店づくりをやる!」「このブランドを、絶対に成功させる!」という、“強い意志”が入っています。

私の経験上、“強い意志”をもったクライアントさんは、迷いなく、この「圧倒的特長」をズバッ! と回答されます。

(*参考動画:「デザイン、独自の世界観・オリジナルのつくりかた。」)


02. デザインを見た「印象」は、どう感じてほしいですか?

この質問は、「デザインの印象」の確認です。

「デザインの印象」とは、「綺麗・洗練力強い・かわいい・カッコイイ」など。

デザインをパッと見た時に、「“どんな感情”を起こしてほしいか?」

ロゴデザインの場合、私は、このような感じで聞きます。

  • 「完成したロゴを初めて見たお客さんに、“どう感じてほしい”ですか?」
  • “印象面・感情面”を、“一言”で言うと?」
  • 綺麗、洗練、力強い、かわいい、カッコイイなど。どれでしょうか?

…この“一言”で言うと?ポイントです。(回答例:かわいい、カッコイイ)

この質問は、自分のロゴ(デザイン)がどう見られたいか、「心の奥底に持っている希望」を意識し、言語化する効果があるのです。

(*参考動画:「そもそも、いいロゴデザインって? マークとタイプのちがい。」)


03. 「既存デザイン」の中で、“方向性”が近いのはどれですか?

デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。デザイン書籍の参考本。



先ほどお伝えした、“01. 圧倒的特長”と“02. 印象”の確認は、言葉による「言語的共有」です。

そして、本項目の03. は、見た目の「視覚的共有」です。

・クライアントさんが想像する、“イメージ”を汲み取る。


“デザインの印象面 = 言葉”において、同じ「かわいい」でも、クライアントさんによって、“想像するイメージ”が異なります。例えば、

  • aさんが想像する、「かわいい」:「ロリポップ、ガーリー」なかわいさ
  • bさんが想像する、「かわいい」:「ニューヨーク系、ハード」なかわいさ



…ですので、“イメージに差違”がないように、既存のデザイン画像などを「視覚的に共有・擦り合わせ」をする必要があります。(回答例:すみだ水族館のロゴ、BRUTUSのロゴ)

私は、「視覚的な共有」方法として、打ち合わせ時に、“デザイン書籍”を持っていきます。

例えば、“ロゴデザインの掲載本”をパラパラとめくりながら、

  • 「このロゴの雰囲気、“希望の方向性”と重なる感じでしょうか?」
  • これは、合ってますね! これは、違いますね!」
  • 「おぉ、この“文字部分”とか、イメージにあってますでしょうか?」
  • 「あっ、この“配色”は、今回のデザイン方向性にマッチしているかも!」

…このような、やり取りを行っています。

ヒアリングの中でうまれる、クライアントさんの“小さなリアクション”が、「大きなデザインヒント」になります。

質問に対する“回答のみをメモする”のではなく、デザイナー側から、“求められる意向・方向性”を「汲み取りに行く」のです。

・ヒアリング・打ち合わせ時、「オススメ本」


ヒアリング・打ち合わせ時、私のオススメ本を紹介します。

オススメ理由は、「プロがデザイン」した、様々な「業態・コンセプト・印象」のデザイン事例が載っているからです。

(*参考動画:「デザインづくり、いいリサーチ方法。プロのおすすめ本。」)




ヒアリングの目的、“ゴールのヒント”を見つけること

デザイン仕事のヒアリング。目的は、“ゴールのヒント”を見つけること。



“デザイン”が、“ゼロから表現を創造する行為”と思われることがありますが、これは違います。

「クライアント・生活者・目的・想い・特長・感情・印象・方向性・好み」など。

どのヒントが抜けても、“いいデザイン = 目的達成 = ゴール”に辿り着くのは難しいのです。

つまり、「いいヒアリング」とは、「ゴールのヒント」を見つけること。

この“デザインヒント”。実は、“クライアントさんの中に眠っている”のですね。

それを、丁寧に準備した“質問と資料”打ち合わせ時の“汲み取り”によって、探しだす。掘り起こす。

こういったことを意識して、ヒアリングすると、“いいデザインのスタート”が切れるはずです。

もちろん、“場数から学び”も大事です。

ぜひ、あなたのデザインづくり、クライアントさんへのヒアリングにて、試してみてください!

(*次ステップの記事:「02. いいデザインづくり、リサーチ方法」)




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最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


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デザイン仕事のヒアリング。打ち合わせ。必ず、聞くべきこと。ゴールのヒント。質問内容。

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この記事を書いた人

アトオシとデザインのアバター アトオシとデザイン グラフィックデザイナー

グッドデザイン賞。アマゾン1位。アドビの先生。吉本興業チャンネル出演。YouTube登録者2万人ごえ。プロ歴20年。

「目的を形にする、ロゴデザインとブランディング」というコンセプトにて、グラフィックデザイン仕事をおこなう。

また、「“デザイナーではない人”にデザインを伝える」コンテンツを日々発信している。著書「[新版] デザイナーになる! MdN」など。

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