デザイン視点のブランディング。プロの手順とコツ。お店、個人、会社。いい世界観と利益。

デザイン視点のブランディング。いい手順とコツ。お店、個人、会社。いい世界観と利益。

この記事を書いた人:
グラフィックデザイナー
アトオシとデザイン

  • グッドデザイン賞受賞
  • アマゾン1位
  • アドビの先生
  • 吉本興業チャンネル出演
  • YouTube登録者2万人ごえ
  • プロ歴20年
アトオシとデザイン、プロフィールと実績
▲ アトオシとデザイン、プロフィールと実績
目次

この記事で、習得できること

この記事を読むと、デザイン視点の「ブランディング」、「いい手順とコツ」を習得できます。

また、「ブランド構築」のメリットがわかり、「“デザイナー個人”のブランディング」にも生かせる記事です。


▲ この動画を見ると、より深く、デザイン視点の「ブランディング」、“いい手順とコツ”を習得できます◎


ブランド、ブランディングとは

デザイン視点のブランディング。お店、ショップ、カフェのイメージ。


デザイン手法のブランディング

「デザインの効果・方法」の1つとして、「ブランド構築・ブランディング」があります。

近年、よく聞かれるようになりました。お店やブランド、個人〜企業まで、シーンを問わず、意識されてきています。

それでは、「そもそも、ブランディング」とは何か? これを、本記事にて伝えます。


カフェのオーナー視点、ブランディング

「いいデザインを“作るコツ・考え方”」記事での例えと同様、“カフェのオーナー”となり、「デザイン視点のブランディング」を考えてみましょう。

ぜひ、下記の“カフェ”「あなた自身(“デザイナー個人”など)」に置き換えて、想像してみてください!

(*いいデザインを“作るコツ・考え方”を詳しく知りたい人は、コチラの記事をお読みください)


「ブランド」とは


まず、「ブランド」とは、自分のカフェが持つ、

  • 競合店とは異なる、魅力ある“独自性・オリジナリティ”
  • 生活者に接することで生まれる、“らしさ・イメージ”

…です。


「ブランディング」とは


そして、「ブランディング」とは、「ブランドを構築」するための方法です。具体的には、

  • 生活者に、「このカフェがいいな」と感じていただくこと
  • 競合店の中から、選択していただくまでの「過程を築く」こと

…の方法です。



ブランディングの目的

とにかく目立てば、選ばれる?

ここで、“よくある質問”を紹介します。

「『競合から選んでもらう』のであれば、“とにかく目立つ”ポスターを貼る、“インパクト重視”のフライヤーを大量配布するのはどうですか?」

これは、“短期的に数字を上げる”目的では、効果的かもしれません。(例:短期間だけ、来客数を増やす等)

しかし、この方法では、「長期的に数字を上げ続ける」のは、むずかしいと考えます。


長期的に愛され、数字を上げる

「ブランディングの目的」は、「長期的に愛され続ける」過程で、「長期的に数字を上げ続ける」ことです。

ですので、“短期的に目立っても、すぐに飽きられるしまう = 消費されるデザイン”は、ブランディングには、あまり向いていないと考えています。(例:“再生数を稼ぐため”の炎上YouTube企画など)


目的は、世界観と長期的利益

そこで、「ブランディング」「2つの大きな目的」をお伝えします。目的は、

  • A. 一貫した、「世界観」を確立する
  • B. 永年愛される、「長期的利益」を生み出す

…ことです。

それでは、どのように「ブランディング」やればいいのでしょうか?

「カフェのブランディング・デザイン」を例にお伝えします。



いい手順、ブランディングの流れ

ブランド構築の手順、効果


カフェのブランディング、「いい流れ手順」は、以下内容です。

  • 01. オーナーの「想い」、カフェの「独自性の具現化」
  • 02. 「コンセプト」の認識・共有
  • 03. 「モチベーション」の向上
  • 04. 再び訪れたい「印象」を感じる
  • 05. 誰かに伝えたい「意識」が生まれる
  • 06. さらに、01.〜05. を繰り返す

…この流れを繰り返すことで、よりよい「ブランド構築」=「世界観の確立」「長期的利益」ができます。

各工程の中で、「どのような“感情の動き”」があるか、説明をします。


感情の動き、ブランド構築の中

まず、“このカフェが何を目指している?”か、という「01. オーナーの想い・カフェの独自性の具現化」 = ロゴマークやショップカードのデザインをします。

すると、つくられたデザインを見る度に、“あぁ、そうだ、自分たちはここを目指してるんだ!”という、従業員の中で「02. コンセプトの認識・共有」が行われます。

仕事の目的・ゴールが明確なので、「03. モチベーションの向上」が実現できるのです。

そして、モチベーションが上がった従業員から、“気持ちいいサービス”を受けた生活者は、「04. 再び訪れたい印象」を感じます。

そして、“あのカフェ、オススメだよ!”と、「05. 誰かに伝えたい意識」を持つのです。

“口コミを聞いた”新たな人が、カフェに訪れます。お客さんが増え、活気づいた店内。さらにモチベーションが上がる従業員、さらなる良質なサービスが提供されます。(「06. さらに、01.〜05. を繰り返す」

…このような流れにて、「よりよいブランディング」ができるのです。


デザインのポイント、想いと独自性

まとめると、「01.」 = ロゴマークやショップカードのデザイン = 「A. 一貫した世界観を確立する」

そして、「02.〜06.」の良い循環 = 「B. 長期的利益を生み出す」

この「A+B」が、「ブランディング」ということです。

この中でも、「01. オーナーの『想い』・カフェの『独自性の具現化』」が、“デザイン視点”として、とても重要です。

「01.」がしっかりできることで、よりよい「02.〜06.」の流れを生み出せるからです。

その上で、今から、この「想い・独自性の具現化」=「ブランディング・デザイン」を具体的に説明します。



ブランディング・デザイン、具体的な説明


01. リサーチ・コンセプトの立案

まず、「地域性」「時代性」「競合性」など、そのカフェの「“独自性”を出すためのヒント」となる情報をリサーチします。

また、そのカフェの「目的・ゴール」は何か、達成するには具体的にどうすればいいか、計画を立てます。

“リサーチと計画”をもとに、カフェの「コンセプト(理念・方向性)を立てます。


02. ロゴマークのデザイン

「ロゴマーク」とは、そのカフェが持つ、「コンセプト」を視覚的に伝えるものです。

「コンセプト」からイメージされる“キーワード”を書き出し、必須要素を重ね、不要部分を削ぎ落とすことで、“洗練されたロゴマーク”をデザインします。

単にロゴマークをつくり、満足してはいけません。

「生活者に認知いただき、印象づける」ことで、そのロゴマークがはじめて機能します。

機能させるため、“ロゴマークから派生・展開”される、「グラフィックツール」をデザインします。

(*ロゴデザインの“考え方・つくる手順”を詳しく知りたい人は、コチラの記事をお読みください)


03. グラフィックツールのデザイン

生活者に見られるシーンによって、「グラフィックツール」は、“大きく3つに分類”できます。

  • A.「手に取って」見られる媒体:ショップカード、リーフレット、パッケージ等
  • B.「距離をおいて」見られる媒体:ポスター、タペストリー、店内外のサイン等
  • C.「オンライン上で見られる媒体:Webサイト、バナー、コンテンツヘッダー等

…この中から、「目的を形にする」ために最適な媒体を選別しましょう。

媒体選別後、「カフェのコンセプト」を意識しながら、「ロゴマーク」のテイストを生かした、「グラフィックツール」のデザインを行います。

(*グラフィックデザイン仕事、“媒体の種類”を詳しく知りたい人は、コチラの記事をお読みください)


04. 機能・効果・ブランドの構築


カフェがもつ、「独自性・オリジナリティの良さ」を生かしつつ、「ロゴマーク」と「グラフィックツール」を使用して、機能させます。

そうすることで、「一貫した世界観」が店内外で確立され、より生活者に“認知”され、“印象”に残る効果が生まれます。

さらに、“カフェのサービス”と“質の高いデザイン”による「相乗効果」で、“ブランド構築”をして、「長期的利益」を生み出す…というわけです。


ブランディングのいいとこ、注意点

提供サービスに、魅力はある?


1つ、“注意点”をお伝えします。

そもそも、「コーヒーが美味しくない」「販売されている商品が粗悪」など、提供されるサービス自体に“魅力”がない場合、どんなに一生懸命、ブランディングしても、“良い循環”は築けません。

当然といえば、当然ですが、根っこに「魅力的なサービス」があった上で、それを「よりよい見せ方」で届け「伝え続ける」こと = 「いいブランディング」なのです。


いいこと、価格競争からの脱却

「ブランディング」には、さらに、“いいこと”があります。

それは、「価格競争からの脱却」です。

もし、「ブランディング」がうまくいった場合。

「“あのカフェ”に行きたい」という理由は、“価格”ではなく、「世界観・雰囲気・考えかた」への共感です。

ですので、安かろうが高かろうが、「行きたい」という意志は、そこまで影響されないのです。

あぁ! 時間をつくってでも、お金を貯めてでも行きたい!!(←こう感じていただけたら、嬉しいですよね)



“デザイナー個人”のブランディング


想いを視覚化して、伝え続ける

「いいデザイン仕事」とは、“奪い合うもの”ではなく、「正しく選んでいただく」ことだと考えます。

“デザイナー個々”が、「いいデザイン仕事」をやるため、「正しく選んでいただく」には?

これには、

  • 私は、「○○」という理由
  • 「△△」の方
  • 「□□」のデザイン仕事をしたい!

…という、「想い」をロゴデザインやグラフィックデザインをとおし、「視覚化」して、丁寧に「伝え続ける」ことが大切です。

(例:「日本事業の応援」をするため、「中小企業の理念」を形にする、「ロゴデザイン仕事」をしたい!)


みんなから、愛されるブランド

ぜひ、「誰でも知っている、愛され続けている」、有名なお店やブランドを思い浮かべてください。

この“記事ポイント”がしっかりと具現化され、「ブランディング」されているはずです。

ディズニーランド内、○○ワールドのような一貫した世界観。説明不要で、ワクワクするし、また行きたくなりますよね。


オススメ本の3選、ブランディング・デザイン

最後に、「ブランディング・デザイン」のリサーチや制作に、“オススメ本”を3冊紹介します。

  • 「ターゲットの心を掴む スタイルのあるブランディングデザイン:パッケージやポスターなど、ロゴからの展開デザインが、“丁寧に、大きく紹介”されている(パイ インターナショナル)
  • 実例つきロゴのデザイン:掲載されている、ロゴと展開デザインの“事例数”がとても多い(パイ インターナショナル)
  • 究極のロゴデザイン“クオリティが高い”、ロゴデザインが掲載されている(デザインノート)


このようなデザイン書籍も参考にしつつ、あなたにとって、よりよいブランド構築、ブランディングができることを、心より願っています。



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また、興味がある方は、より詳しい“デザイン力のつけ方”がわかる、著書の入門書勉強本をご購読いただけると幸いです。

いずれも、今後のブログ執筆記事公開を続けるための、とても“大きな励み”になります!

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


▲ この動画を見ると、より深く、デザイン視点の「ブランディング」、“いい手順とコツ”を習得できます◎

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この記事を書いた人

アトオシとデザインのアバター アトオシとデザイン グラフィックデザイナー

グッドデザイン賞。アマゾン1位。アドビの先生。吉本興業チャンネル出演。YouTube登録者2万人ごえ。プロ歴20年。

「目的を形にする、ロゴデザインとブランディング」というコンセプトにて、グラフィックデザイン仕事をおこなう。

また、「“デザイナーではない人”にデザインを伝える」コンテンツを日々発信している。著書「[新版] デザイナーになる! MdN」など。

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