「会社ロゴ・企業ロゴ・コーポレートロゴ」のデザイン。「起業の想い」を形にするコツ。提案から決定まで。

会社ロゴ、企業ロゴ、コーポレートロゴのデザイン。事例の解説。
アトオシとデザイン

この記事を書いた人:
グラフィックデザイナー
アトオシとデザイン

  • 「グッドデザイン賞」受賞
  • 「タイポ年鑑ベスト賞」受賞
  • 「日本経済新聞」取材掲載
  • 日本タイポ協会員
  • アマゾン1位
  • プロ歴20年以上
  • YouTube登録者2万人ごえ
  • 著書『デザイナーのスキルアップ大全』
アトオシとデザイン、プロフィールと実績
アトオシとデザイン、プロフィールと実績


企業のバックオフィス業務支援「株式会社COEL」。アトオシ(永井弘人)が、ロゴデザイン・名刺デザインをしました。

目次

ロゴデザイン・ブランディング、「ご依頼の背景」

1995年から続く「株式会社ITCS」。2024年に社名を「株式会社COEL」へと変更するにあたり、アトオシにロゴデザインの依頼をいただきました。

資本金は1億円。従業員数は118名。クラウドサービスやシステム連携にて、企業の業務効率化を支援する、ITサービス会社です。

新社名には、『お客様の期待値を“超える”仕事がしたい』という、クライアントさまの創業当初からの想いが込められています。

長年にわたってサービスを拡充し、進化してきた中。この想いを改めて形にするために、新社名へ変更。その新たなスタートにふさわしい、ロゴマークが求められました。

こうして、「株式会社COEL」の理念とビジョンを反映した、ロゴデザインを担当させていただきました。



ロゴデザイン、「提案〜決定までの流れ」

* 本記事にて紹介する提案資料(画像)は、「一部抜粋したロゴ案・資料内容」です。

* 実際のお打合せやプロジェクトでは、他ロゴ案や他資料をふくめてお見せし、「より多角的な擦り合わせ」を行っております。

01. ロゴデザインの「方向性」

株式会社COEL 代表取締役 深見和久さま

クライアントさまからの「ヒアリング内容」をもとに、以下内容をまとめました。

◎ 創業当初からの想いでもある、『お客様に寄り添い、期待を超える。』を「デザインコンセプト」とする。この言葉を軸に、ロゴデザイン案を検証・制作。

◎ ロゴデザインの「希望内容」
・シンボルマークが欲しい
・イラストや可愛い系はイメージと違う
・書体は太めが良い
・青系(誠実、落ち着きのあるイメージ)

02. 「印象別の強度・表現」を比較

デザインコンセプト『お客様に寄り添い、期待を超える。』を共通軸としながら、「印象別の表現・強度」を比較します。

「印象別の表現・強度」
・勢い
・強さ
・強さと親しみ
・親しみ
・やさしさ
・親しみとやさしさ

比較・検証した上で、“デザイナー視点”にて、より「コンセプト(独自性)」を感じる推奨案を選抜します。

03. 「推奨案」をもとに、擦り合わせ

「“デザイナー視点”での推奨案」を、お客さまと擦り合わせします。

アトオシでは、「絶対に、この案にしましょう!」ということは言いません

デザイナー側にて丁寧に検証し、丁寧に推奨案を選びますが、それはあくまでも推奨案。

「検証案・推奨案」は、クライアントさまと「よりよい意見を協議するためのタネ」です。ロゴデザインをとおして、

・「自分たちは、どう見られたいか?」
・「どの“印象”を、より高めたいか?」
・「どの“意味合い”を、より強めたいか?」

これらの内容について、ご提案をもとに、「言語面・視覚面」の両方から、心から納得いくまで、擦り合わせします。

04. ご意見をもとに、「調整案」を制作

初回提案内容をもとに、「『人と寄り添う』イメージをより大事にしたい」というフィードバックをいただきました。

その意見内容をふまえ、上資料の「調整案」をつくりました。

05. ロゴデザインの「決定」

「調整案」の中からも、“デザイナー視点”にて、より「コンセプト(独自性)」を感じる推奨案を選抜します。

再度、擦り合わせを行い、デザイン決定者さまの最終判断にて、ロゴデザインが決定(上資料の最右案)。

慎重、かつ、丁寧に比較・検証を進めたプロセスをとおし。

「想い・コンセプト」がしっかり反映され、代表や社員の皆さまに、とても喜んでいただけたロゴデザインとなりました。

デザインの解説

“株式会社COEL(コエル)”は、クラウドサービスやシステム連携にて、企業の業務効率化を支援する、ITサービス会社。

“株式会社ITCS(旧社名)”から社名変更のタイミングにて、ロゴマークもリデザイン。コンセプトは『お客様に寄り添い、期待を超える』

◎ 株式会社COEL 「ロゴデザイン」

シンボルマーク。「お客様に寄り添う」、重なる人。そこから、「期待を超える」、よりよい勢いがうまれる。

ロゴタイプ。さりげない右上がりのキレ感。色は、誠実さと先進性のブルー。

“力強さ・勢い”を持ちながら、“優しさ・親しみ”も感じさせる、ロゴマークです。

◎ 株式会社COEL 「名刺デザイン」

名刺デザイン。社員や役職によって異なる、「本社のみ拠点 / 3箇所を拠点 / 資格掲載」を差し替えられるフォーマットに。

ロゴが映える構成と、情報切替の機能性を意図しました。



余談のストーリー

今回のロゴデザイン依頼において、特に印象的だったこと。株式会社COELの問い合わせ窓口を担当していた、女性からの言葉です。

その方によると、「これまで複数のデザイン会社に依頼した際、希望するデザイナー(代表など)が担当にならないケース」が多かったそうです。

しかし、フリーランスである私に依頼することで、「確実に、私(アトオシ)自身が担当する」という安心感があった、と言っていただきました。

こうした背景から、「直接のコミュニケーション」を通じて得られる、クライアントさまの生の声、信頼感や安心感の重要性を再認識することができました。

やはり、クライアントワークの醍醐味とは。こうした、「直接の対話」から生まれる、「本質価値の気づき」にあると実感したのです。

クレジット・関連リンク

◎ クレジット

Art Direction. アトオシ(永井弘人)
Graphic Design. アトオシ(永井弘人)
Assistant Design. 永山俊仁
Client. 株式会社COEL

◎ 受賞・掲載

・ 「日本タイポグラフィ年鑑 2025」掲載
・ 「タイポグラフィ60の視点と思考」掲載
・ 「日本タイポグラフィ年鑑 2025」ロゴタイプ・シンボルマーク部門 入選

◎ 関連リンク

・ 株式会社COEL 公式サイト
・ 株式会社COEL note

◎ アトオシ ロゴデザイン・ブランディング事例

・ アトオシ 公式サイト
・ アトオシ インスタグラム


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この記事を書いた人

アトオシとデザインのアバター アトオシとデザイン グラフィックデザイナー

「グッドデザイン賞」受賞。「タイポグラフィ年鑑ベストワーク賞(ロゴデザイン部門 最優秀賞)」受賞。日本経済新聞、取材掲載。

日本タイポ協会員。プロ歴20年。アマゾン1位。YouTube登録者2万人ごえ。

「目的を形にする、ロゴデザインとブランディング」というコンセプトにて、グラフィックデザイン仕事をおこなう。

また、「“ビジネスにやくだつ”デザイン思考を伝える」コンテンツを日々発信している。

著書『デザイナーのスキルアップ大全』『[新版] デザイナーになる! MdN』など。

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