グラフィックデザイナーの仕事、必要な力。種類、流れ、進路。すべてわかる記事。

グラフィックデザイナーの仕事、必要な力。種類、流れ、進路。
アトオシとデザイン

この記事を書いた人:
グラフィックデザイナー
アトオシとデザイン

  • グッドデザイン賞受賞
  • アマゾン1位
  • アドビの先生
  • プロ歴20年
  • YouTube登録者2万人ごえ
  • 2024年末、中級者むけ本を出版
アトオシとデザイン、プロフィールと実績
アトオシとデザイン、プロフィールと実績
目次

この記事で、習得できること。

この記事を読むと、「グラフィックデザイン仕事」の「種類、流れ、進路、つけるべき力」を習得できます。

  • グラフィックデザインって、「どんな仕事の種類」があるの?
  • グラフィックデザイン仕事、「どんな流れで進めている」の?
  • いいデザイナーは、「どんな進路」を選べばいいの?
  • グラフィックデザイナーになるには、「どんな力をつければいい」の?



…そんな、“疑問や悩みを解決”する記事です。

グラフィックデザインに興味をもった方が、「まず、はじめに読むべき」記事を意図しました。

最後までこの記事を読むと、「グラフィックデザインの具体的な仕事」「デザイナーに必要な力」「進むべき進路」を習得できます。


この動画を見ると、より深く、「グラフィックデザインの仕事、必要な力」を習得できます◎


「仕事視点」のグラフィックデザイナーとは


仕事視点のグラフィックデザイン


グラフィックデザインとは、「目的を形にする」行為です。

例えば、“カフェのロゴ”を作る場合、その「目的」は、“お客さんを増やし、売上を上げる”ことがあげられます。この「目的達成」のため、グラフィックデザインが行われます。

つまり、グラフィックデザインを仕事にする際、「クライアントさんの“目的を形にする”ために行う」という意識を持ちましょう。

(*参考動画:「そもそも、いいグラフィックデザインって?」)


社会視点のグラフィックデザイン

「社会視点」で見たグラフィックデザインとは、「人々の生活を豊かにすること」

つまり、「社会貢献」をすることです。

例えば、“カフェのいいロゴデザイン”をつくることで、そのお店の“売り上げが上がり”、スタッフの“サービス向上につながり”、訪れるお客さんの“気分が上がり”ます。

デザインを取り入れた結果、お店に携わる「人々の生活が豊か」になるのです。



仕事視点の“グラフィックデザイナー”

「仕事視点」で見たグラフィックデザイナーとは、クライアントさんの「目的を形にする」ことができる人

大事なのは、“自分がやりたい表現”よりも、「クライアントさん」の「目的・ゴールに達する、デザイン表現や提案」ができること。

そして、外注のイラストレーターさんや印刷会社さんなど、デザイン制作中に関わる、「すべての人たちを喜ばせる」ことができる人が、“本当のグラフィックデザイナー”です。

(*参考動画:「デザイナーの仕事内容。デザイン、だいじな意識と工程。」)



仕事視点の“アートとデザイン”


“アーティスト”と“デザイナー”の違い、について説明します。

“アーティスト”は、「自己表現」に「付加価値」を付けて、対価をいただくことが仕事です。

“デザイナー”は、「社会貢献」をして、「対価をいただく」ことが仕事です。つまり、クライアントや社会が望む、「目的を形にする」人です。

ですので、もし、“自己表現だけ”をやりたい人は、“アーティスト”を目指した方がいいでしょう。




グラフィックデザイン仕事の「種類」

5つの仕事種類


「グラフィックデザイナーの仕事」は、大きく5つあります。

  • A. ロゴ・ブランディング
  • B. 広告・メディア展開
  • C. パッケージ・グッズ
  • D. 雑誌・エディトリアル
  • E. 装丁・ブックデザイン


A. ロゴ・ブランディング

「ロゴ・ブランディング」のデザイン仕事は、会社やお店のロゴデザインをして、そのロゴを紙媒体などに展開するお仕事です。

この仕事では、ロゴデザインや名刺、パンフレットなどのデザインを通じて、会社の“想い”や“ビジョン”を目に見える形にします。

ロゴ・ブランディングは、飲食店や物販店、商品やサービス、アプリやコンテンツのロゴデザインなども含まれます。

この仕事に向いている人は、クライアントの会社やお店、商品の「良さ」を理解し、「言語化と視覚化」することができる人です。

(*参考記事:「ロゴデザインの考え方、つくる手順。」)
(*参考記事:「ブランディング。プロの手順とコツ。」)



B. 広告・メディア展開

「広告・メディア展開」のデザイン仕事は、商品や企業の特徴を強いビジュアルで表現し、多くの人に伝える仕事です。

1つの“キービジュアル”をデザインした後、そのデザインを軸として、広告やポスター、Webサイトバナーなど、あらゆる“メディア展開”をしていくことが重要です。

この仕事に向いている人は、プロジェクトに必要な「圧倒的な世界観」をつくり出せる「ディレクション力・表現力・技術力」を持つ人、チーム戦や連係プレーが好きな人です。

(*参考動画:「デザイン、独自の世界観・オリジナルのつくりかた。」)



C. パッケージ・グッズ

「パッケージ・グッズ」デザインは、飲み物やお菓子のパッケージデザインをする仕事です。

ラベルデザインなど、既に決まった形状にデザインすること。また、箱自体の形、プロダクトデザインから考えることもあります。

求められる力は、「商品の良さ」をよりよく反映できる力。売場などのシーンに沿った、「最適な展開性」を考えられる力です。

この仕事に向いている人は、手に取るものが好きな人、「人の生活に直結する」デザインを好む人です。

(*参考動画:「いいパッケージデザインをつくる考えかた。」)



D. 雑誌・エディトリアル

「雑誌・エディトリアル」のデザイン仕事は、ファッション誌など、写真や文字の「レイアウトデザイン」が主な仕事です。

特集企画の考案、撮影・フォトディレクションの指示、ページの流れ・ストーリーの考え方、雑誌全体のページ構成の決定などの仕事もあります。

この仕事に向いている人は、「雑誌全体・そのページが伝えたいこと」を真剣に考え、レイアウト表現で形にする力を持つ人です。

また、雑誌や企画が「求める意図」を理解し、「読者が望む紙面」を表現できる力も求められます。

(*参考動画:「プロの文字組み・レイアウトにする、コツと勉強方法。」)



E. 装丁・ブックデザイン

「装丁・ブックデザイン」の仕事は、本や書籍のカバーデザイン、ページの文字組みのデザインを手がける仕事です。

本のストーリーや最適なシーンを具現化する「独創性」、イラストレーターへの「ディレクション力」が求められます。

この仕事に向いている人は、「本の内容」「存在感」として表現できる人、また、何よりも“本が好きな人”です。




グラフィックデザイン仕事の「内容」


グラフィックデザイナー、仕事内容


「グラフィックデザイン」の仕事内容は、「表現」と「行為」の2つに分けられます。

「表現」には、「リサーチやアイディア出し、コンセプトの立案、ラフ制作、デザイン実施、プレゼンテーション」などがあります。

「行為」には、「ヒアリングなどの打ち合わせ、デザイン費の見積もり、印刷費の見積もり、デザインの検証・調整、印刷物の入稿・納品の進行管理、デザイン事例の発信広報活動」などがあります。

デザイン仕事は、この「表現」と「行為」の両方が必要です。

例えば、広報活動をしなければ仕事の依頼が来ないし、仕事の依頼が来てもリサーチができなければデザインの提案ができません。

つまり、「プロのデザイン仕事」は、「表現」と「行為」をしっかり両立、連動させることが必要です。


グラフィックデザイン仕事の「流れ」


グラフィックデザイナー、仕事の流れ

いいデザインをつくる手順。流れ。フロー。


グラフィックデザイナーの「仕事の流れ」について、説明します。

「デザイン仕事」の依頼がきて、受注が決まった後、

  • 1. ヒアリング
  • 2. コンセプト立案
  • 3. デザインリサーチ
  • 4. ラフ制作
  • 5. デザイン実施制作
  • 6. デザインの検証・調整
  • 7. プレゼン提案
  • 8. デザインの再検証・調整
  • 9. デザインが確定
  • 10. 印刷物の入稿・納品



…という流れを進め、デザインが完成、クライアントさんに納品します。



ここで大事なのは、仕事のデザインは、「クライアントさん」が望む、「目的・ゴールを達成」させる、ということです。

つまり、“自分自身だけ”を喜ばすのではなく、まず、「相手を心から喜ばせる」ことが大事です。

そのためには、上記、「1.〜10.」の工程を、「細かく、1つ1つ丁寧に進めていく」必要があります。

また、この仕事の流れは、グラフィックデザイン以外の“Web、ファッション、インテリア、プロダクト、建築デザイン”など、いろんなデザイン分野にも共通します。

(*いいデザインを“つくる手順”を詳しく知りたい人は、コチラの記事をお読みください)




グラフィックデザイナーになる、「必要な力」


グラフィックデザイン仕事、必要な力

グラフィックデザインの仕事をするには、「どんな力」をつけるべきか。これは、大きく2つあります。

1つは「技術力」、1つは「コミュニケーション力」です。

ですので、これから「グラフィックデザイナーになって、仕事をしたい」と思っているあなたは、この「技術力」と「コミュニケーション力」をしっかりつけるべきです。



技術力

グラフィックデザイナーに必要な、「技術力」について説明します。

  • 目的を達成するため、「よりよい表現」をする力
  • クライアントさんがもつ良さをもとに、「圧倒的な世界観」を考える力
  • IllustratorやPhotoshopなど、「アプリケーション」を使ってデザインを形にする力



…これらが「技術力」です。

さらに、「ベストなデザインの方向性」を見極めるディレクション力、「レイアウト力やフォントの選抜力」「最適な印刷紙や加工方法の選択力」も大事です。



コミュニケーション力

グラフィックデザイナーに必要な、「コミュニケーション力」について説明します。

  • いろんな人の「気持ちを汲み取る力」、いろんな人を「喜ばせる行動力」
  • クライアントさんの「本心や思いを引き出せる」、丁寧な「ヒアリング力」
  • よりよい「ふるまい・聞きかた」、いいデザイン判断ができる「資料を用意する力」



…これらが「コミュニケーション力」です。

また、メールやストラックなどの「テキストベースのやりとり」や、報告の「声かけ」デザインの提案やプレゼン時の「資料の見せかた」「話し方や言葉の選び方」なども、「人が本心で喜ぶデザイン」において大事な力です。

(*参考動画:「グラフィックデザインのヒアリング。打ち合わせで“聞くべき”こと。」)




グラフィックデザイナーになる、「進路」


グラフィックデザイナー、3段階の進路


グラフィックデザイン仕事をするには、「どんな進路」を進むべきか、という説明をします。

大きな段階を分けると、「1.学校 / 2.会社 / 3.独立」の3つです。



01. グラフィックデザインの学校

グラフィックデザインを学べる学校は、「短期スクール / デザイン専門学校 / 美術大学」があります。

・「短期スクール」は、3ヶ月〜半年といった、“短期間”でデザイン技術を学べます独学に、デザイン力をプラスしたい人などに向いています。卒業したことを履歴書に書くことはできないので、その点は注意が必要です。

・「デザイン専門学校」は“2年制”が多く、入学に受験は必要ありません。できるだけ早く、デザイン会社に就職したい人に向いています。

・「美術大学」は“4年制”で、受験が必要です。デッサンや思考など、より深くデザインを学びたい人有名なデザイン会社への就職を希望する人に向いています。

(*参考動画:「デザイン専門学校は、通う意味あるの? 就職できるか、美大とのちがいは?」)



02. グラフィックデザインの会社

デザイン系の学校を卒業したら、「ロゴ、ブランディング、広告、パッケージ」など、それぞれの「強み」を生かしたデザイン会社に就職できます。

“デザイン会社選び”のポイントは、「自分の強み」を生かし、「自分が望む社会貢献ができる会社」を選ぶことが大切です。

そうすれば、「自分のやりたい方向性」と「会社が求める方向性」が重なり、より良い仕事ができるはずです。

(*参考動画:「デザイン会社は入るべき? いきなり、フリーランスはダメ??」)



03. 独立・フリーランス

デザイン会社を経て、「独立」や「自分の会社」を立ち上げる、または、「フリーランス」になる流れがあります。

会社在籍もフリーランスも、共通して大事なこと。それは、どんなデザイン仕事が依頼されても、「技術力」と「コミュニケーション力」において、「ベストな対応」ができる力をもつことです。

つまり、社内でも、社外でも、“いつでも、独立できるレベルの力”を、意識してつけるとベストです!

(*参考動画:「大成功するクリエイター、5つの共通点。」)


“独学のみ”で、グラフィックデザイナーになれる?

よくある質問、「独学のみで、グラフィックデザイナーになれるか?」に回答します。

ずばり、「あなたが望むデザイン仕事」によっては、“独学のみ”でも、グラフィックデザイナーになれます。

例えば、「YouTube動画や入門書を見て、デザインを独学。ココナラなどのクラウドサービスを利用して、副業でチラシデザインを行い、収入を得る」といった範囲であれば、“独学のみ”でも、デザイン仕事が可能です。

ただし、「望む仕事内容(大手クライアントさんと仕事がしたい)」や「望む収入(月収○○円以上は稼ぎたい)」によっては、“独学のみ”だと厳しい場合もあります。ですので、

  • 01. まず、「あなたが望むデザイン仕事」を明確にする。
  • 02. 「独学のみで達成」できるか、「3ヶ月〜半年ほど挑戦」する。
  • 03. もし達成が厳しいと感じたら、「デザイン学校」や「デザイン会社就職」を検討する。

…という「3段階のステップ」にて、挑戦してみるといいでしょう!

(*参考動画:「副業デザインで、月10万円を稼ぐロードマップ。」)


グラフィックデザインの「未来」は明るい?


デザインの未来を「明るくする」には?

「グラフィックデザイン業界の未来」は「明るいか?」ついて、私の考えを書きます。

先にお答えすると、「明るい」です。

しかし、“これまでと同じことを続けている”と、グラフィックデザインやグラフィックデザイナーの未来のは“廃れてしまう”可能性があります。

時代も文化も大きく変化する中で、「求められるグラフィックデザインの価値感」も変わります。

では、どうすればいいか?

この答えは、「今までデザインと接してこなかった、職業、分野、メディア、コンテンツ、エンタメ、カルチャー」と「グラフィックデザインを組み合わせる」

つまり、「新しいグラフィックデザインの価値」を「創造する」。そして、「人々の生活をより豊かにする」

それを続ければ、「グラフィックデザイン・グラフィックデザイナーの未来は明るい!」と信じています。

(*参考動画:「令和のデザイナー、価値のつけかた。金額交渉できる、クリエイター。」)


デザインの未来を「明るくする」のはだれ?

それでは、「新しいデザイン価値を創造する」のは、いったい誰でしょう?

それは、「いま、このブログ記事を読んでいるあなた」です。

あなたが「自分の価値」と「デザインの価値」を世の中に発信し、提案することが超大事です。

デザインの仕事は「いただくもの」ではなく、「みずからつくるもの」。

デザイナーは、「人も自分も心から喜ぶ仕事」を「みずから提案して、つくれる人」。

いま、「あなたがこの文章を読んでいる」ということは、「あなたがデザインに興味・関心を持っている」ということであり、それは「デザイン業界とデザイナーの未来が明るい」という証拠の1つです。

私自身も、進みます。これからも、一緒に、よりよく進んでいきましょう!!




グラフィックデザイナーの仕事、まとめ

グラフィックデザインに興味を持ったら、まず読むべき、ブログ記事。「デザイン仕事の内容、仕事の流れ、デザイナーになる方法」をまとめます。

  • グラフィックデザインは、「目的を形にする」こと、「人々の生活をより豊かにする」こと。
  • グラフィックデザイン仕事は、「5つの種類」がある。「ロゴ・ブランディング / 広告・メディア展開 / パッケージ・グッズ / 雑誌・エディトリアル / 装丁・ブックデザイン」
  • デザイン仕事は「表現」と「行為」があり、よりよく両立・連動させる必要がある。
  • グラフィックデザイン仕事の流れは、「ヒアリング、コンセプト、リサーチ、ラフ、デザイン実施、検証と調整、提案、デザイン確定、入稿と納品」
  • グラフィックデザイナーに必要なのは、「技術力」と「コミュニケーション力」
  • グラフィックデザイナーになるためには、「01.学校 / 02.会社 / 03.独立」のステップがある。
  • “独学のみ”でも、デザイン仕事は可能「自分が望む仕事」を具体的に考え、まず独学で挑戦して、厳しいようであれば、“学校や就職を検討”する。
  • 「グラフィックデザインの新たな価値」を提案し、「新しい価値をつくり続ける」ことが大事。



…そして、「明るいデザインの未来」をつくるのは、「あなた」と「私」です。

これからも、一緒に進んでいきましょうね。

この記事を見ている、あなた。本当に大好きです! 心からありがとうございます!!


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いずれも、今後のブログ執筆記事公開を続けるための、とても“大きな励み”になります!

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


この動画を見ると、より深く、「グラフィックデザインの仕事、必要な力」を習得できます◎

グラフィックデザイナーの仕事、必要な力。種類、流れ、進路。

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この記事を書いた人

アトオシとデザインのアバター アトオシとデザイン グラフィックデザイナー

グッドデザイン賞。アマゾン1位。アドビの先生。吉本興業チャンネル出演。YouTube登録者2万人ごえ。プロ歴20年。

「目的を形にする、ロゴデザインとブランディング」というコンセプトにて、グラフィックデザイン仕事をおこなう。

また、「“デザイナーではない人”にデザインを伝える」コンテンツを日々発信している。著書「[新版] デザイナーになる! MdN」など。

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